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second girl【完】

第7章 泣き虫ピエロ

みんなの視線が痛い…


私はテーブル上にある、半分ぐらい入っているジョッキに手を伸ばし、一気に飲んだ。





プハァ~

「…好きなんです彼女がいても…鬼畜でも…
意地悪でも…好きで、好きで仕方ないんです…」




気が付けばポタポタとこぼれ落ちた涙。







「…好きなんです」






誰にも聞こえないように、また呟いた。






「……泣くわよ。もっとハマれば」




突き放すような店長の言葉。




「はい」




「耐えられるの?」



「…分からないです」




「そう」


「はい」






ふわっとテーブル越しに店長の手が伸びてきて、私の頭に触れた。







「辛かったら、ちゃんと泣くんだよ…」




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