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誘惑のサンタクロース

第1章 ☆




お兄さんは簡単にプルタブを開けると

「はい」

って言いながら缶を渡してくれた。




「ありがとう」




一口飲むと、冷え切った体に

あったかいミルクティーが染み渡るみたいに感じて

心まであったかくなった気がした。




「今日も星見てたの?」


「うん」




あの星座を見て

ちょっとだけお兄さんのこと考えてた。




「ここさ、仕事の帰り道なんだ。

 だからいつも黒ちゃんいないかなって

 あの日からつい探しちゃった」




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