誘惑のサンタクロース
第3章 ☆☆☆
泣き止んだばかりなのに、
なんでそこまでしてくれるのかがわからなくて
また涙が溢れてきてしまっていた。
「黒ちゃん泣かないで?
ほら、泣き止む魔法かけちゃうよ?」
わたしは小さく頷いた。
お兄さんは魔法使いだから
すぐにこんな涙、止めてくれるはず。
「じゃあ、目閉じて?
ワン・・・ツー・・・スリー」
少し間があって
どうしたんだろうって思ったところで
唇が重ねられた。
え!?
ビックリして目を開けると、
目の前にお兄さんが居て
余計にビックリしてしまった。