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らいち♀はホモになりたい

第1章 田中らいち

大貴の志望校は工業高校である、笹餅工業だった。

だから私も、大貴を追いかけその高校にいくことにした。










「お母さん、私笹餅行きたい。」

『あら?あそこ男子校だったんじゃないの?』

「え、嘘ぉ。」

『そうよ。らいち、あんたちゃんと調べてからものをいいなさい。』

二番目のおねえちゃん。私と五つも離れているし、スタイル抜群だし、ネイリストなんかやってる。
名前は田中ちえり。

「えぇ、どうしよう…。」

『どうしようって言っても、あんたそれでも一応レディだものねぇ。』

お母さんはなんかよく分からない、でもすごく大きい会社の社長さんらしい。
もう60近いはずなのに30代にしか見えない。
名前は田中きうい。

「一応って…。はぁ、残念だなぁ。」
私はブロッコリーをフォークで刺しながら言った。

ちえり姉ちゃんはケラケラ笑ってた。

それで会話は途切れたのだが、一番目のお姉ちゃん、あけびが言った。

『男装してもあんたばれそうにないけど。』


食卓に座る女三人はあけびを一斉にバッと見た。

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