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元風嬢、でも良いじゃない。

第5章 お水、売ります。


まさかのサトシさんである。


新人の私に仕事を教えていた人の一人。怖い方の人。


仕事以外では話したこともない。

仕事中は敬語の死んだ魚の目と低い声が特徴の彼。


そんな人が来た、こわい。




『姫!!!お誕生日おめでとうございます。』




固まる私に、石井さんは凄く大きな声で恥ずかしいセリフを放つと
一輪のバラを差し出してきた。




『綺麗なあなたに、綺麗なお花を!!!』



声がでかい!!!!止めて!!!!!!!!!!!!!



『俺もあるよ。買ってきましたから。はい。おめでとうございます。』


サトシさんは、相変わらずの死んだ魚の目で、凄く笑いながらピンクの袋を渡してきた。







《ありがとうございます。…………あ。》





『大事に使ってくださいね。』












中身はアダルトグッズ。





この人、そういえばちらっと話してるの聞けば毎回下ネタばっかだったもんな。

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