春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第9章 その時が来るまで
「環境計画の実技、次休んだらアウトよ!」
デスクで昼飯を食っていたらしく、手にマグカップを持ったまま近付いてくる。
「環境計画?」
「必・須・科・目!
も~~最近噂でマジメになったって聞いてたのに、全然じゃないの!」
「必須ってやたらあるんだね。
ちなみにそれって何曜?」
「月曜日! 1週間の始まり!」
残念、そりゃ出てねぇわ。
春ちゃん会社だし。
水木以外、大学に来る理由がねぇもん。
なんて、目の前でプリプリしているこの人にはさすがに言えないけど。
「でも俺、ちゃんと課題提出してるぜ?」
「あのねぇ、今時の大学はちゃ~んとしてるんだから。
きちんと出席しなけりゃ単位もらえないのよ!」
「大返効かないの?」
「効くか!
実技だって言ってるでしょ!」
ムキーッと湯気が出そうなくらい、竹中さんは怒っている様子だけど
俺の顔をじっと見て、深い溜息を漏らした。