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春雪 ~キミと出逢った季節 ~

第12章 春の嵐

つ、

つ、

付き合ってって言われても……!



「ユ、ユキ、困るよ…!
だって私……」

「大丈夫、今日だけだから。
適当に演技してくれればいいよ」

「……っ で、でも……!」



再びスタスタと歩き始めたユキを止めようと、必死に追いかけるけど


心臓がバクバクして、頭がパニックでうまく歩けない。



「春ちゃんを見たいってうるさくて」

「………!!」

「一度顔見せたら、安心すると思うんだよね。
挨拶が済んだらフェードアウトしてくれていいからさ」



わ、私を見たい……!?


てゆーか、一体どんな紹介の仕方をするつもりなの!?


〜〜そもそも、7つも年上の女って事実、事前にちゃんと説明しているのよね?



……! って、そういえば……っ



「ね、ねぇ。
ユキのご両親、海外旅行中って言ってなかった……?」



週末ユキの家に行く時、自宅にはいつも誰もいなくて


確か、地中海クルーズとかなんとかって聞いたような……



「うん、まだ帰ってきてないよ」

「……えっ?」

「逢わせたいのは、俺の姉貴」




「………!」


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