バイ×4に幸あれ
第1章 いつもの日常+…?
朝から仲良く二人で登校とは
ほんとにラブラブなことで。
ただ方向が同じなだけだけど。
「おはよ、お二人さん」
「おっすー」
動画をブクマしたあたしは
スマホをとじて今来た二人に手を振る
崎山 蒼太と、黒田 翔。
二人とあたしは高1のときから
同じクラスで結構話す仲で、
簡潔な紹介だと
崎山ことサッキーは
よくいる爽やかでスポーツ万能な
イケメンで人当たりイイ感じ。
翔ちゃんは
運動と勉強どっちも程よく、
ノリはいいけど真面目要素多め。
普通にイケメン、なのかな。
中の上くらいか。
こんな二人をあたしと桃ちんは
腐な目でみているわけで。
遠くから見ていればよくアテレコかつ
妄想してる。
例えば、今二人は席が前後なのだが
翔ちゃんが首だけぐいっと後ろに向け
逆さのまま後ろの席のサッキーと話すのがよく見る光景で
『なぁ、今日どーすんの、俺んち?』
『どっちでもいーよ。
つかなに、誘ってんのかコラ』
『なにが…ッんん、』
『バーカ。声あんま漏らすなよ』
『ふ、ぁ…これ、ゃ…』
なんて。
やっぱりサッキー攻めだよな。
あたしは二人を見つめ
ひとりでうんうん、と頷いた。