アタシとアイツ【短編集】
第1章 1.先輩の本性
その日は、まだ少し肌寒さを感じる春風の吹く日だった
「マイ!早く早く!」
「ちょ、ちょっとユカ、引っ張らないでよ~」
私、マイは友達のユカに制服の裾を引かれある場所に向かっていた
引っ張らないでと言っているのに
そんなことはお構いなしでぐいぐいと私を引っ張るユカ
紺のセーラー服にベージュのカーディガン
それが私のいつものスタイル
「カーディガン伸びちゃうよ!」
なーんて言っても無駄か…
何て思いつつもなるべく伸びないように
私も少し早足で歩いた
私たちが向かっている先、ソコは…