アタシとアイツ【短編集】
第1章 1.先輩の本性
ドンドン
キュッ!
『キャー!!』
徐々に騒がしい声が聞こえ始める
「くそー!
ちょっと出遅れたか!
飛ばすよ!マイ!」
そう言ってユカは3割増しの速さで走り始める
「キャー!」
中学時代陸上部のキャプテンだったユカの走りに、ついて行けるわけもなく
私はとりあえず転ばないようにと足を動かした
やっとたどり着いたソコは、体育館
試合なんかを観戦するための体育館上のスペースに行くと
これでもかというくらい群がる女子
その女子軍団の目当ても、ユカの目当ても同じ
その女の子たちの目線を独占しているのはバスケ部男子だった