アタシとアイツ【短編集】
第1章 1.先輩の本性
「拒否しないんだ?」
状況を把握しきれないまま
心拍数だけがバカみたいに跳ね上がる
先輩がいたずらに笑う
「もう、止まらないよ」
その言葉と共に
再び唇に柔らかい感触を感じた
さっきよりも長いキス
「はぁはぁはぁ」
「もしかして、初めて?」
唇を話した瞬間、顔を真っ赤にして息を荒げる私を見て先輩は申し訳なさそうに尋ねる
私は小さく頷いた
「ごめん」
シュンと肩を落とす先輩を私はギュッと抱きしめると
勇気を出してつぶやいた
「大丈夫です。先輩なら。」
そう言うと先輩は私の腰に手をまわし
「ありがとう。優しくするから」
そう、耳元で呟いた