アタシとアイツ【短編集】
第1章 1.先輩の本性
その後、私は山田のありがたーいお話を長々と聞かされたわけだけど
話が長すぎて正直何を言っているのかよく分からないまま
とりあえず相槌を打っている状態だった
「失礼しました!」
そしてやっとその長ーい話から解放された私は小さくため息をつきながら再び玄関への道のりを歩くのだった
もうすっかり辺りは暗くて
校内はシンと静まりかえている
私だけかな
何か怖いな…
そう思いながら下を向いて歩く
山田のバカ!!
そう思っていると
ドン!!
「キャー!」
何か、と言うか誰かにぶつかり
私は勢いよく尻餅を着いてしまった
「だ、大丈夫?」
「はい…大丈夫です」
そう言って顔を上げると