アタシとアイツ【短編集】
第1章 1.先輩の本性
会話の区切れ
少し沈黙が流れた
その後に先輩が思いがけないことを言う
「マイちゃん、可愛いね」
緊張がとれたと思うと
先輩が不意にそんなことを言い始めるもんだから
あたしの心拍数は再び急上昇
「か、かわ、可愛いなんて//
そんな…」
自分でも何て言ってるか分からない
「そう言う反応とか、やばいんですけど」
暗いのと、緊張とで先輩の顔はよく見えないけど
先輩はそう言うと優しくあたしを包んでくれた
大きな先輩の胸の中ですっぽりと収まってしまう私
「ずっと、可愛いなって思ってたんだ」
頭の中が真っ白になる
「せ、先輩?」