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only one【完】

第8章 悪戯

さっきの出来事が嘘のように、高木さんとの時間は穏やかだった。




これと言って特別な会話はないけど、テレビを見ながら一緒に笑ったりしているのが、
今の私には、一番ホッとする時だった。







「そろそろ寝るか」




高木さんの言葉で、時計に視線を向けると、すでに12時を回っている。




「明日も仕事だからな」と高木さんが立ち上がり、何時ものように私に手を差し伸ばしてくれる。




私が無言でその手を握ると、空いている方の手で、私の髪を撫でてから、優しくキスをくれた。












何時もと何も変わらない。




私が眠りにつくまでは……―




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