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only one【完】

第8章 悪戯

「…で、何があった?」





高木さんからの当然の質問だった。







「会いたかったって、言ったじゃないですか」






カップを見つめたままの私に、
高木さんの優しい手が伸びてくる。







「それは、有り難いけど、本音を言ってくれると、もっと有り難い」








本音?
本当に会いたかった。
会って、高木さんを感じたかった。








「本当です」呟くと高木さんはそれ以上は聞いてこなかった。



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