テキストサイズ

only one【完】

第10章 向き合う心

ふぅ~

小さく深呼吸をして、速まる鼓動を抑える。




緊張しながら携帯のボタンを押す。



何回かコールした後に『もしもし』聞き慣れた声が聞こえてきた。









「隆史…
私…晶なんだけど」



『…うん。久しぶり』





私とは対照的に久しぶりと言うわりには、隆史の声は穏やかで、そこから気持ちを伺うことは出来ない。







「急にごめんね」





努めて明るく…





「ちょっと会って話したいことがあって…」





いつも通りに…












『ちょうど良かった。俺も晶に話があったから』





ストーリーメニュー

TOPTOPへ