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only one【完】

第11章 嫉妬

高木さんが言いたいことは分かる。
私だって、隆史を信じてない訳じゃないけど、また同じように捨てられたらとは考えないわけじゃない。




不安はいっぱいあるけど、
あんな思いは二度としたくないとは思うけど、
それ以上に隆史を好きだと言う想いが、
何よりも勝ってしまう。







そしてもう一度「すいません」と謝った。










「分かった」










高木さんが私から離れてそう言った。




何が分かったんだろうか…

本当に気がすむように、されてしまうんだろうか…

隆史への想いが分かったのだろうか…





私は高木さんの気持ちを探るように「高木さん?」と呼ぶと、
ゆっくり立ち上がり、私の前からソファーへと移動して、ドサッと座ってから、私に視線を向けてくる。




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