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only one【完】

第13章 始まり。

それからしばらくして、隆史はアパートまで送ってくれた。




「ありがとう」とお礼を言って、車を降りようとしたら



「おぅ!また明日な」



「明日?」



「明日?ってなんだよ。
明日も会うんだろう」



「あっ!うん」



「なんだよ」と隆史はゲラゲラと笑う。



「なんか…
隆史と約束って…」





私がそう言うと、隆史は笑うのをやめて、視線を私に向ける。




「あぁ…そうだな」





隆史と会う約束なんて、今まで数えるくらいしかない。
たいていはその日に連絡がきて、私のアパートに来る。



だから…




「慣れてなくて…」




ちょっと恥ずかしくなり俯いた。



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