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only one【完】

第13章 始まり。

「…ごめんな」



「え?」




その言葉にびっくりして、隆史を見ると、ちょっと切なげに私を見つめていた。





「謝ることないよ。
今までは仕方ないでしょ…
その分これからは毎日会えるし」






「ね?」と隆史に言うと「そうだな」と言いながら、隆史の手が私の髪を掬ってから、そっと頬に触れた。



私はその手に瞳を閉じて、ピタッと頬を押し付けた。





「晶…」





隆史の唇が重なった。

軽く触れるだけのキス。

我慢出来ないでいるのは、きっと私だろう。







それだけじゃ足りない……―







私は隆史の背中に腕を回し、もっとおねだりをした。




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