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only one【完】

第7章 温もり

躊躇しながらリビングに入り、ソファーに座ると「何か飲むか?」とキッチンから、高木さんの声が聞こえる。




「あっ…何でもいいです」



「酒しかないけど」





高木さんの手には、缶ビールが2本。



1本を私に渡してから、高木さんは上着を脱いで、私の隣りに座り、ネクタイを緩めた。



その仕草が色気を放っていて、私の緊張が余計に増していくのを感じた。









「晶」









高木さんがダミーの指輪を外しながら、私の名前を呼ぶ。




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