テキストサイズ

補習の常連さん

第2章 補習

ちょっとびっくりしちゃった
......頭撫でられたのなんて初めてだよ

俺は少し体を丸めて頭を引っ込めるようにした

「あー、わるい。嫌だった?」

「え、あっ、いえ別に」

先生は察してくれたのか
俺の頭からサッと手を退かした。

なんか失礼な態度とっちゃったかも......。

だってだって
人に触れられた事なんて滅多になくて
誰かに寄ったりとかした事とかもなかったから。

ちょっとだけぎこちなかったのと
少しだけ恥ずかしかった。

でも―――
なんか嬉しかったな

「………ほら、帰る支度をしろ。
ここから家にはどのくらいで着くんだ?」

「えと、チャリだから大体30分で着きます。多分」

そう言うと
見目先生はそうかと言って
椅子から立ち上がり窓のカーテンを閉めた

窓から見る景色は既に真っ暗

ストーリーメニュー

TOPTOPへ