言葉で聞かせて
第7章 過去
僕はさっき僕がされたように黒服に敦史を呼んできてもらった
やってきた敦史は少し不機嫌だ
「何だよ?急に呼び出しやがって」
「千秋さんがいなくなった」
「…………は!?」
僕の言葉を理解した瞬間敦史の目の色が変わる
「どういうことだ?」
「わからない。とりあえず一旦家に戻って家にいないか確認しよう」
「……あぁ」
敦史が全く状況が把握出来ていないとわかってはいたけど、詳しく説明する時間が今は惜しい
急いで車に乗り込み、家に向かう
車の中で敦史が僕に話しかけてきた
「どうして千秋がいないってわかったんだ?」
「田中さんから僕に緊急で連絡が来たんだ。それで、待ち合わせに何時間経っても千秋さんが来ないって。メールにも返信がこないみたいだし」
「なんだそれ?家で寝てんじゃねぇの?」
そりゃ、敦史だったらあるかもしれないけど
という言葉を飲み込んだ
「千秋さんがそんなことすると思う?」
「思わねぇ、けど……勘違いじゃないのか?」
「それならいいよ。また体調不良で倒れてるかもしれない」
「あぁ……そういうこともあんのか……」
僕達がマンションの下に着くと
「電気、ついてない……」