言葉で聞かせて
第3章 葛藤と誘発
「あぁ、もう。わかったから。本当にすみませんでした。ありがとうございました」
「はいはい、またよろしくね」
俺帰ったらあいつと話さなきゃいけないんだった
えーっと
あー……
そうだ
「ちあき!!」
「わ、びっくりした。何?千秋さんがどうかしたの?」
「あいつとー話があるー」
「話ってなに?」
「お前に言っても意味ねーから、ひみつーー」
うちのドアだ
ようやく帰ってきたのか
よーし、千秋はどこだーー?
「ちーーあーーきーー!!」
「待っ……敦史!靴!そのまま行かないで!」
むー?リビングにいねぇぞ?
部屋か?
「ちあきーーー!!!」
「!!!」
「ここにいたのか……」
「敦史!?何を……!?」
「お前に言いたいこ と が……ぁ……」
「敦史?ちょっと?千秋さんにしがみついたまま寝ないで。ほら、自分の部屋に行きな?」
「ぐーーー」
「…………」
「…………」
「どう、しましょうか?……メモ?あぁ、動けないんでしたね。すみません。これでいいですか?」
『今日はこのままでもいいですよ?』
「でもこのままでは、千秋さん寝れませんよね?」
『仕方ないです。きっといくら起こしても無駄でしょう?』
「………本当に、ご迷惑おかけします………」