
言葉で聞かせて
第11章 記憶
先端が埋まるまでは僕を拒むように押し返していたそこは、一番太いところが入ってしまえばむしろ誘うように僕自身を吸い上げてくる
根元まで入れて千秋さんが落ち着くのを待つ
入れてるだけでこんなに気持ちいいなんて
本当、すごい
男性同士の性行為なんて知るもんじゃないね
「千秋、休憩すんな。ほら」
敦史が挿入の刺激に頑張って耐えていた千秋さんに追い打ちをかけるように口淫を要求している
千秋さんはそれに応えようと口を開いて敦史を迎え入れた
「敦史、そこ噛まれたくなかったら千秋さんに指噛ませて」
「……」
僕の方に視線だけ送った敦史は久しぶりのこの状況を楽しんでいるのか少し弾んだ声で「舌だけでシて、千秋」と言って自身を噛まれないように千秋さんの口の中に指を入れた
「動きますよ、千秋さん」
それを見てから僕はゆっくりと自身を引き抜く
ぐちゅぐちゅ、と水音が響いて千秋さんの体内から僕自身が現れる様はそれはもう厭らしい
途中僕の括れが千秋さんの前立腺を掠ったらしく、千秋さんの背中が畝った
ギリギリまで引き抜いて少し動きを止めると千秋さんの腰がゆらゆら揺れて僕を誘う
