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言葉で聞かせて

第5章 再発


千秋さんが心配で添い寝を無下に断ることもできず、アフターも断り続けていたある日

開店前に先輩から声をかけられた


「おい聖夜、大丈夫か?顔色悪いぞ」
「すみません。大丈夫です。ありがとうございます」


最近の寝不足が祟って、先輩に心配かけるなんてだめだな


気をつけろよ、と先輩が僕の側を去った後心配をかけたことが申し訳なくて、どうするか考えていると近づいてきた敦史が声をかけてきた


「おい、悠史本当に大丈夫か?」
「敦史……うん。大丈夫。心配してくれてありがとう」


敦史は心配そうな顔で僕の顔を覗き込んだ


「そこまで体調悪そうな時に言うことじゃねえんだけどよ……お前また最近アフター行ってねぇだろ?……数件だけど、クレーム出てるって……」
「あぁ、うん……ごめん……今日は行くから……」
「……そうか……」


敦史は少しの間を開けてから一言だけ呟くように言い、僕の背中を軽く撫でると去っていった


アフターか
クレームも出てるし、行かないと


正直行くのはいいんだけど

大丈夫かな



僕は大きく息を吐いて今日の営業への気合いを入れると、開店に備えて店の入り口へと向かった


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