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言葉で聞かせて

第6章 休息?

悠史目線


そして千秋さんが休みが取れると言った日に僕たちも合わせて休みを取り、出掛けることになった


「千秋さん、準備はよろしいですか?」


こくん、と千秋さんが頷いたのを見届けてから僕は敦史を振り返った


「敦史も、大丈夫?」
「あぁ」


今日行くのは少し名前の売れた水族館

千秋さんが小説の資料集めがてら行ってみたいと仰ったので水族館に決まった


「じゃあ千秋さん、先に玄関に行っていて下さい」


えぇと……お財布は持ったし、念のため頭痛薬とかの常備薬も持ったし……保険証?


「お前それはいるのか?」
「うるさいよ、敦史。備えあれば憂いなしなんだよ」


僕が鞄の中の荷物を確認しながら廊下を玄関に向かって歩いていると

「!!」


靴を履いて外に出ようと扉を開けた千秋さんがすぐさま焦ったように扉を閉めた


「?」
「千秋さん?どうかされましたか?」


近づいて聞いてみても千秋さんはプルプルと首を横に振る


いや、何もないわけはないんだけど
どうしたんだろう?

玄関に何かあるのかな?


「どうしたんだよ?早く出ろって」


尚も玄関で固まっている千秋さんに焦れた敦史が千秋さんを押しやって扉を開けた

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