テキストサイズ

蜘蛛と蝶〜囚われた蝶〜

第4章 蜘蛛side

雰囲気のいい薄暗いカフェで、当店オリジナルのブレンド珈琲二つと、サンドイッチを頼む。



なんて事もない世間話。



「私受付嬢してるの。君はまだ学生よね、随分大人っぽいけど」

「へえ。どうりで、美人なわけだ」

「君上手ね。落ちない子、いないでしょう?」

「さあな」



曖昧な返事を返す。女はクスリと笑い、



「ここじゃ退屈だから、早く出ましょ」



――気が早い女



ストーリーメニュー

TOPTOPへ