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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第20章 重鋼クラング・グロウル

(4)


開閉したスリットからは熱気を出した瞬間の雷撃を受けて、マシンの中にまで雷撃が到達してしまった


バン!バン!バン!


アレクは何の爆発音なのかわからないが、何かがブラックアウトしていくのだけがわかった


「なんだ? 何が起きた!?」



グロウルは回転は続けているものの、拡散ビーム砲にエネルギーが届かなくなり停止させていた


ナオト機は手を離し、グロウルから距離を取りつつ放熱スリットに集中攻撃をかける!



近距離の位置にいたハンズィ機とともに散開していく


「動きは止められんが、攻撃は止まったな!」


「よく気付きましたね!」


「しかし、まだ終わってないぞ!」


6機は包囲しつつ、波状攻撃を仕掛ける


しかし、通常の攻撃は効いていない


アレクもほうも戸惑いを隠せない


「しっかりしろよコイツッッ!なにサボってんだよ!くそったれ!」



回転しながらも〈ブリッツ〉を放つが決定打にはならない


「…ふん! 今日はここまでか」


グロウルは向きを変え、後退していく


6機は弾幕こそ張るが、ようやく巨大な敵機が引いてくれたことで内心ホッとした


グロウルは回転をやめると同時に下部から何かを放出した!


小さな2つのムチをくるくる回転させながら飛んでくる!


無人の遠隔機〈ホルニッセ〉


AIが自動追尾してくる厄介な装備だ



「諸君!悪いが退場させてもらう!

お詫びにスズメ蜂をお土産に置いていく

たっぷり楽しんでくれ!」



数機の小型無人機が虫のようにまとわりついてくる


ムチが機体に触れると電熱波が発せられる


「ちょこまかと!」



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