テキストサイズ

浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第24章 ベトナム編〜半面の怪人〜

(2)

移動要塞“グール”の司令官は苛立ちを隠せなかった



ブリッジに座る漆黒の出で立ち


黒いマントに黒いボディスーツ

そして黒い帽子



異様なのはその下の顔には


表情をあらわさない半面のマスク




顔の右半面を覆っている



そしてその右半面の皮膚にはところどころ焼けただれたような跡が見える



隠された事故のケガ



半面のマスクはその醜い顔を隠しきれていなかった



そして露出した左の表情



妖しい美しさをのぞかせる美女




グールの司令官、アースラ




その冷たい眼差しがさらに美しさを助長している



そして隠しきれない豊満な胸の谷間




まるでナイトクラブのショーに出てきそうな雰囲気だ




だがその美しさに部下たちは見とれたりはしない




彼女の恐ろしさをよく知っているからだ




執拗な叱責



肉体に対する刑罰



アースラは見た目の風貌を裏切らないサディスティックな性格をしていた



そして部下たちの失敗により、また今日も獲物を探しきれないでいた



そしていよいよ、皆の前で小隊長がリンチに遭わされていた



次は誰の番なのか!




部下たちはさらに監視を強化していくのだった



ストーリーメニュー

TOPTOPへ