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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第24章 ベトナム編〜半面の怪人〜

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ウリのフリーゲンF3が後方から両肩のキャノン砲を連発し、弾幕を張るあいだ

各機が凄まじいスピードで敵機に迫る!



ローランドのフリーゲンF2は強化ブースターを活かし、移動要塞グールに牽引されたサイコ・クラングを引き剥がそうとする



ソニアとヨルグのフリーゲンF2も2機でクルクルと連携飛行をしながら長爪“サイスクロー”を牽制する




隊長機のハンズイのシュタームは猛スピードで4つ腕の“アースラ”機に斬りかかっていき、

後方ではラルフのフリーゲンF2が支援していく




コンビネーションをしながらサイコ・クラングを敵軍の鹵獲作戦を打破しようとするが


敵機は次々と移動要塞“グール”に隙きをみつけては帰還していく…



最後の1機が母艦に取り付いたタイミングでグールは海面ギリギリに低空させる





波しぶきを立たせ、ハンズイたちの攻撃をシャットアウトさせながら



全速離脱していってしまった……




「遅かったか……!

しかし、対峙もせずすぐに引き下がったな……」



「港の様子からして、何度かの戦闘はあったようですからね、すでに消耗していたんでしょうね」


副長ラルフが答える



「そうだな……、でも本来ならそのタイミングがベストだったな、こちらとしては…

すでに鹵獲されてしまっていたのでは、どちらにせよ間に合わなかったか…」



「サイコ・クラングが敵に渡ってしまいましたね……」




「仕方ないさ、……どちらにせよあの機体は誰でも動かせるわけでもない

彼らにとっても手荷物になるだけさ」






キュール・シュランクからの援軍部隊は今一歩間に合わなかった……




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