浮遊空母~ぼくの冷たい翼~
第25章 〜哀しみのニック〜
(1)
英国
郊外
黒塗りの車は大きな門を抜けて、敷地内に進む
敷地内の並木通りを越えて、巨大な噴水とガーデンをぐるりとまわり、大きなお屋敷の前に停まった
車から降りた運転手は後部座席にまわり扉を開ける
最初に降りたのは少年
綺麗にスーツを着こなしている
次に降りたのはその母親
まだ若く美しい母親
その後、メイド服の少女が降りる
母親がポツリと口を開いた
「ここに私が来るのも久しぶりね……、いつもはスティーブから私たちの屋敷に出向くのが通例でしたからね、
それにしても従者が居ないのは相変わらずね」
「そうですねお母様、でもボク兄様のお屋敷は好きですよ、大きいし、お庭も、ガラス温室や池もあるし!」
「ニック様!遊びで来ているわけじゃないんですよ!」
メイド服の少女が口を挟む
「アンナの言う通り、まぁ私はスティーブに話しがありますからニックはアンナとお屋敷を楽しんでらっしゃい、アンナ頼んだわよ、池には近づいてはいけませんよ」
「かしこまりました、さぁニック様、ガラス温室のほうへまわりましょうか」
少年ニックと侍女のアンナは早速ガーデンのほうへ走っていった
ここはスティーブ・グリメット家の別荘
若き当主、スティーブの根城となっている
母親は後家にあたり、スティーブとニックは母親違いの兄弟だった
英国
郊外
黒塗りの車は大きな門を抜けて、敷地内に進む
敷地内の並木通りを越えて、巨大な噴水とガーデンをぐるりとまわり、大きなお屋敷の前に停まった
車から降りた運転手は後部座席にまわり扉を開ける
最初に降りたのは少年
綺麗にスーツを着こなしている
次に降りたのはその母親
まだ若く美しい母親
その後、メイド服の少女が降りる
母親がポツリと口を開いた
「ここに私が来るのも久しぶりね……、いつもはスティーブから私たちの屋敷に出向くのが通例でしたからね、
それにしても従者が居ないのは相変わらずね」
「そうですねお母様、でもボク兄様のお屋敷は好きですよ、大きいし、お庭も、ガラス温室や池もあるし!」
「ニック様!遊びで来ているわけじゃないんですよ!」
メイド服の少女が口を挟む
「アンナの言う通り、まぁ私はスティーブに話しがありますからニックはアンナとお屋敷を楽しんでらっしゃい、アンナ頼んだわよ、池には近づいてはいけませんよ」
「かしこまりました、さぁニック様、ガラス温室のほうへまわりましょうか」
少年ニックと侍女のアンナは早速ガーデンのほうへ走っていった
ここはスティーブ・グリメット家の別荘
若き当主、スティーブの根城となっている
母親は後家にあたり、スティーブとニックは母親違いの兄弟だった