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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第26章 〜電子戦争〜

(8)

「考えていても仕方がないッ!それにヤラれっ放しってゆーのも胸くそ悪いッ!」


アンジェラは語気を荒らげる


「ナオト!」


「……はい?」


「特訓だッッッ!!!」



アンジェラは怒り心頭している

シンシアは「私は気持ち悪くなるからイヤだ」とあっさり断り、ナオトに回ってきた


それなら得点の高かったアンジェラさんでいいじゃないですか?とナオトも抵抗するが



「これは“罰ゲーム”だ!」


のひとことで終わってしまった…




ゲームセンター用のICカードにかなりの金額をチャージさせられ、ナオトは無理やり「ハードモード」でのゲームを繰り返す羽目になった



その日の夜は食欲も無くなってしまうほどだ



「あぁ………、気持ち悪い……」


「男のくせに情けないヤツだな!」



「だから私はイヤだったんだ、先日の私の気持ちがわかっただろう?」



3人に突如あらわれた使命感


次の日からもナオトの“罰ゲーム”は続いた…




ナオトの休憩中は代わりにアンジェラがやってみる


客観的に見れることでナオトの改善点が見つかったり、3人で意見交換したり


さらには周囲のギャラリー的な見物客も徐々に固定化してきて、3人のファンまででき始めた

このゲームの特徴やら、噂、上位ランカーの話題などゲーム好きのギャラリーまで巻き込んでだんだん情報が集まってくるのだった



たいていのランカーたちはアーケードゲーム界ではそこそこ有名らしい


だが、この1位をキープしている“キアラ・アレキサンダー”については他のゲームでも見かけることの無い謎のランカーのようだ


まぁ何なら2位の“シア”も他のゲームをしていないので、ちょっとした謎の人扱いで噂されているらしい


そして毎日のように集中して参戦していくと、さすがにナオトも上達していき“ナオ”の名前がベスト10に入りこんでくるのだった…


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