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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第29章 インド編③アニーカ・カリード 〜闇と孤独〜

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シンガポール、サンテック国際会場展示場


「高次技術国際会議」いわゆる「強化人間会議」は期間を終了させた


最新の研究、最新の技術、これまでの既存の研究の推移報告、そして対応する兵器


世界を動かす組織や企業たちがこぞって注目した会議はそれなりの成果があった


そしてそこは会議に参加する者たちの情報交換の場ともいえる


ゲルト教授は憔悴した表情で会場を後にした


「大変なことが起こるぞ…、

 人間狩り、強化人間、サイコフレーム、5thルナ、ダイクンの再興…

 頭が爆発しそうだ!あまりの情報料で戦争屋でもない私にはついていけん!

 ライナーズ教授はよく理解できたもんだ!?


しかし、ライナーズの推測……サイコフレーム技術の流出は現実のようだ


会場の外で行われていたさまざまなデモンストレーションは確かに興味深かったが、所詮は古い技術だ…


これからはマシンの技術だけではなく、バイオテクノロジーとの融合がヒントになるに違いない


とにかく一刻も早くドイツに戻らなければ…」


地下駐車場から出た送迎車はそのまま空港へ直行した…


ゲルト教授の長い出張がようやく終わった


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