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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第40章 最終決戦〜①クラング・スクリームの猛攻

(6)

ニューホンコンの宇宙港を守る連邦軍の地上部隊ジェガンとジム3の混成モビルスーツ部隊は敵の攻撃に翻弄されていた!


量産機クラング・ハイノートに混じって、一機だけ特別猛スピードで動き回る機体


キアラ専用機〈クラング・スクリーム〉だ


中央にヒューマノイド形態、肩にバインダー型のブースターが4基


ギャプラン、メッサーラの可変機モビルアーマーを参考にカスタマイズされたクラングで、前面の両肩に2つ、背面の両肩にも2つ、計4つのバインダーを持つ特別カスタム機だ


羽根を生やした天使のようなシルエットとは裏腹にトリッキーで複雑な飛行を繰り返している


さらにバインダーからは無数の光り輝く小さな物質を撒き散らしている
 まるで蝶が鱗粉を撒き散らしているかのようだ


これらはシュメッターリングの雷粉〈プーダー〉を転用した浮遊兵器だ


プーダーを浴びたモビルスーツ部隊は次々と爆散していった!



あっという間に地上は地獄絵図のような炎に包まれた


天使の優雅さは微塵にも感じられず、残された連邦兵士からはクラング・スクリームは悪魔の使いであった



そこへ数機の編隊が現れた!


アンジェラ隊と合流したソニア隊のドロレスとロマーナの機体だ!


アンジェラの〈サイコ・フリーゲン〉F5を筆頭にフリーゲンF4が猛スピードでキアラのスクリームに接近する!


右から、左から、

上から、下から

自在に飛び交いながらスクリームを取り囲んでいく


真っ先に攻撃をかけたのはアンジェラのF5、それに続いてアンジェラ隊も攻撃を重ねていく!


「新型ばかり!羽根付きめッ!ほぉら、手の内を早く見せなさい!」


アンジェラは旋回しながら急降下していく!


スクリームは前後左右のバインダーを拡げて先端から何本もの光りを放つ!


「ビームライフル?……いや、メガ粒子砲か!
 あんな小さな機体でッ!?」


スクリームのバインダーは様々な方向に向きを変えて、メガ粒子砲を連射する!


空気が、燃えるッ!


スクリームはちょこまかと小刻みに動き回りながら反撃の隙きを与えなかった!



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