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浮遊空母~ぼくの冷たい翼~

第44章 終幕〜永遠のキンバリー

(4)


スティーブ・グリメットは少女たちに優しく声をかける


穏やかで、少し哀しげな口調で



「……終わったかい?」



「ええ……、スティーブ様……」


少女の言葉にも元気はない



「……大丈夫かい?」



「スティーブ様、私たち親殺しの十字架を背負ってしまいました……、わたしたち呪われた子供です……」



スティーブは屈み込み少女たちと同じ目線の高さになる


「大丈夫、キミたちは呪われてなんかいないよ、キミたちは今、呪いから解放されたんだ!

 さぁ屋敷に帰ろう!アリッサも待っているよ!」



「お母さまに早く会いたい」

「帰ったらアップルパイを焼いてもらいましょ」

「わたし、シナモンがいいのー!」




「そうだね、アリッサがたくさんのみんなパイを焼いて待っているよ!さぁ、帰ろう」



「お姉さまはもう目覚めたかしら?」



キアラは英国に行ってから、何日も眠ったままだ



「キアラはとても疲れていたんだね、大丈夫お姉ちゃんも目覚めると新しい世界で暮らすんだ!
ボクたち家族の新しい世界にようこそ!」


スティーブは少女ひとりひとりを抱き締めて、皆で手を繋いで地球行きの搭乗口へ歩いていった






こうして〈エターナル計画〉は数人の被験者だけを残してすべてが終わったのだった







浮遊空母〜ぼくの冷たい翼〜




おしまい




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