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missing☆ring【完】

第3章 4年前。

「今は居ないけど」


「そっか、あれじゃん……。修学旅行が近付いてるから、やたらとカップルが出来てるじゃん」


「あぁ、確かにな」



典幸が不貞腐れたように言葉を強める。


「あれだろう。修学旅行用って言うか、修学旅行終わったらちょっとしたケンカとかで別れたり、やっぱり好きじゃないかも……みたいなさ」


「典幸……。中学で何かあった?」



私が典幸に突っ込むと「は? 別に」と挙動不審になって、みんなが典幸の態度に「怪しい」と視線を向けて笑った。



「あっ、でね。私の友達がヨコヤンのこと気にいっててさ」


「なるほどね」



私と綾子は典幸から陸に視線を移した。



陸の反応は……微妙な顔。


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