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missing☆ring【完】

第3章 4年前。

修学旅行…………ーー
それがまた距離を縮める。


2日目の自由行動。
どうにか決めたコースをみんなで回る。



先頭は勿論綾子。
しおりを片手に先生のように説明している。


その少し後ろを典幸がポケットに手を入れたままダルそうに歩く。


雅美と小林はもはや、修学旅行ではなくただのデートのように一番後ろを歩いている。


それに挟まれるように、私と陸が歩く。



「早速、昨夜呼び出しされたんだって?」


からかうように陸の顔を覗き込むと「早いな」と感心するように私を見つめる。



「女子の情報網は広いよ」


「広く浅く……か」


「浅くはないよ。やや深いよ」


「ややって微妙だな」


「いいの。で、付き合うの?」



陸は「付き合わないよ」とあっさり答えた。



「即答だな」


驚いて陸を見ると「あんまり知らないから」と私から視線を逸らして、



「そう言うの面倒臭い」


「面倒臭い?」


「良く知らない同士でと付き合って、イメージ違うとかってなるのが」


「イメージ……?」


「あるじゃん。イメージがさ」



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