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missing☆ring【完】

第4章 3年前。

私が頷くと



「裕実とはつまらない関係になりたくないんだ。カレカノになって別れたら他人になるなんて無理」



切れ長の瞳が揺れいったん視線を落としてからまた私を見つめる。



「裕実がmissing ringなら俺も同じmissing ringだよ」



強い瞳が私だけを移している。



「欠けている輪が繋がれば、歪だけど輪にはなる」



陸は右手の指先でまた欠けている輪を作る。
そして左手の指先で同じように欠けている輪を作った。



そしてその指先をくっつけ「ほらね」と何とも言えない形になった一つの輪を私に見せた。


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