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ホットミルク

第4章 いいなり

…気まずい沈黙が流れる

「…そうか……俺には言えないことなんだな」
先生はさみしそうに呟きながら、パイプイスから立ち上がる
「でも、なにかどうしても困ったことがあったら遠慮せずに言えよ?」
彼はまっすぐに私の肩にポンっと触れた


もう私の涙腺は限界を超えてしまったようで、涙が溢れてきた
「ひっく…ひっく……」

高橋先生は特に驚いた様子もなく
側に来て私の頭を撫でてくれた


その優しさに全身を投げ打ってしまいそうだった


「大丈夫か?」

強がって首を縦に振った

鼻水がずるずる出た

私のあたまのなかではいろいろなことがぐちゃぐちゃのまんまで…
まだいままで起こったことを整理できなかった

そのせいかなんだかあたまがぼーっとした

でも拓人先生とのことは相談しようと思った
(個人名出さなければ平気だよね…?)

「あの…先生っ、そ……」
相談したいことがあるんですけど
そう言おうと思った時
私の意識がふつりと切れた

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