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暗闇で恋しましょう

第10章 お買い物3

イケメンパワーにしたって、その理由で落ち着くのは些か気に食わない。


何故、16にもなろうという女子がその様な幼稚なことを。


フードを深く被っていて顔が見えないと言ったって、酷過ぎる。



声?声なの?私の声ってそんなに幼稚?



確かにお姉さんの対応。


違和感はあったんだ。


顔には、"お"つけるし、話す姿勢もなんか低かったし!


お姉さんの行動全て、思い出せば思い出す程、酷く下せない。



「もう、こんなことしちゃダメよ?周りの人にも迷惑かかるし、何よりお兄さんに迷惑かかるからね」



だからなに?その、子供扱い!



そんなことそもそもしてないし、注意される謂れなんてない。


それに、最後の“お兄さん”って!



それってまさかひぃちゃんの事じゃないよね?

30代って私、言ったよね?

ひぃちゃんがちょっとかっこいいからって、自分に気を向けて欲しいからって!!



「あんぐっ」



気持ちは昂ったまま、声に出る既の所。


ひぃちゃんの手がそれを防ぐ。



「それでは、ご迷惑おかけしました」



ぺこりと一礼。


そのまま私を引き摺るように、ひぃちゃんはその場を去っていく。

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