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暗闇で恋しましょう

第11章 まだまだどうやら子供のようで

思ってる、けど………



こんな反応、予想外すぎて、もうキャパオーバーですよ!!



感極まって、ばっと飛びつけば、ぎょっとした顔をしながらも、ちゃんと受け止めてくれるひぃちゃん。


ごちんと音がすれば、支え切れなかったのだと察する。



「ってぇ……おっまえ、いきなり驚くだろうが……」

「……………る?」

「あ?」

「………照れてる?ひぃちゃん」



ひぃちゃんの胸に、顔は伏せたまま、ぽそりと呟く。


ひぃちゃんの体がぴくりと反応したのが分かった。



「…………」

「………ひぃ、ちゃん?」



ちょっとだけ顔を上げて見れば、それはそれは分の悪そうな顔が見えた。


その状態のまま、じっと待機していれば、目を逸らされた。


逃がすか、と言うように、追撃。



「ひぃちゃん!」

「あーもー!くそっ……慣れねぇ事するもんじゃねぇなぁ」



目を腕で隠し、天を仰ぐひぃちゃん。



ひぃちゃんが、照れを認めた……!



意外過ぎる感情を見れて、うはうはな私。



「じゃあ、じゃあ!さっきの髪ぐしゃぐしゃーってのと“ばーか”は、照れ隠し?!」

「あーはいはい。そーうーでーす。てーれーかーくーしーでーす」



きゃーっと声に出し、ばたばたとひぃちゃんの上であることを忘れ、足をばたつかせる。

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