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暗闇で恋しましょう

第11章 まだまだどうやら子供のようで

小さく痛いと聞こえたが、敢えてスルー。


ふふと笑いさえ漏れてしまうほど、ハイな私はもう誰にも止められない!


ばたばた動き、うふふと幾度と声を漏らす。


自分でも気持ち悪いと思うのだから、されてる側はもっと感じているんだろう。


証拠に痛いといった声もなくなり、聞こえてきたのはとうとう溜息。


だからって、止まらないもの仕方ない。


しかし、呆れた、ということはそろそろどかされる合図。



このままでいたい……



その気持ちは、今の私なら誰にも負けない気がするが、どかし方は絶対乱雑なもの。


優しさなど微塵も感じられないに決まっている。



だ、が!



私は屈しない。


今日は、絶対、屈しない。


この気持ちがある限り、粘って粘って粘り尽くす。


納豆のねばりのように。


ぐっと体に力を入れ、今か今かと身構えていれば、降ってきたのは手ではなく独り言のような言葉で。



「戻ったのな」



なにが、と単純に思い、声を出す為、顔を上げようとした瞬間。


頭に走った激痛。



「痛い、痛い、痛い、痛い!!」

「重い。どけ」



どかしにかかってきましたねぇ?ひぃちゃんさん



頭ツボ押しコース。


しっかり、やり方候補に入ってましたよ。


貴方も分かり易いお人だ。

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