テキストサイズ

暗闇で恋しましょう

第11章 まだまだどうやら子供のようで

でも、でもですねぇ。


私は問いたい。


なぜ、今なのか、と。


さっきなら、覚悟してたから、何かしら対策ができたでしょう。


まあ、これはひぃちゃんのことだから、見破ってて油断させてからしたんだって想像つく。


だけど、“戻ったのな”の回答が分からないモヤモヤと、“重い”と言われた心の痛みを私に与えた理由とは。


特に後半。


女性に禁句の言葉であるにも関わらず、さらっと言いやがって。


女性心が全く分からないひぃちゃんといえど、許されざる!


こうなったら、意地でも降りてやるものかと、普段なら頭に血が上るところ。


だけど、珍しく、行動ではなく言葉にそれは出て。



「っ……回答求むっ……!」

「はぁ?」

「痛い、痛い!だ、だから、“戻ったのな”って何が?!いた、っ……それ、答えてくれたら降りるから!!」



その言葉を節目に、ぴたりと痛みが止む。


頭を抑えながら、涙目の顔を上げると意外そうな顔をしたひぃちゃんと目があった。



「へぇ?考えたな。それ、俺が利用しようとしてたことなのに」



頭のズキズキ感が止まらなくて、ちゃんと理解は出来ないけど、恐らく貶されてはないのだろう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ