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暗闇で恋しましょう

第3章 貴方の優しさは私の本音を隠す

そこまで分かっているなら、私は告げるべきなんだろう。



“もう大丈夫。私は大丈夫だから。もう、いいんだよ”



だけど、言えない。言えないの。


これを言った時の思い浮かぶ水上さんの顔は、決して、明るいものではないから。



“開放された”

そんな顔をしてくれれば、いいのに....




......ううん。私、それも知ってるんだ






水上さんの罪の意識が消えるのは

私の恋心が消えた時といことを





残酷なようで、正当な理由。


自分のこの感情が決して正しいものではないことなど、当の昔に知っていた。


でも、でも、ダメなんだ。


私は、ひぃちゃんでないと....



ごめんね.....水上さん....



抱える膝に顎を乗せ、視線を落とせば、髪を撫でられる気配。


もちろん水上さんだから、その手に頭を擦り付け甘えてみせる。



「なんかあった?さっきからずっと何か考えてる風だけど」

「んー?いやー、見習って欲しいなぁって」

「何を誰に?」

「水上さんのイケメン加減をひぃちゃんに」



ぴたりと私の髪を撫でる手が止まる。


視線を上げると神妙な面持ちの三上さん。



私、何か変なこと言った?


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