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これは、ある男に救われた男と、ある男女の悲しいお話です


じゃあまずは…………


…………………


ん？あー………うん。ちょっとね、俺も覚悟いるんだ。この話するの


うん、でも、大丈夫。するよ


自分から振ったんだから


それでしないなんてことはないから、安心して


ふぅ…………さて、気を、取り直して


まずは救われた男の話から
















男にはそれはもう随分前から、この地に落とされたその時からって言っても過言ではない。


それくらいずーっとずーっと前から、次期代表という重りが課せられていた。


でも、最初から重りって自覚があったわけじゃない。


幼い頃に思い描く代表のイメージなんて、偉いとか、凄いとか所詮その程度。


その程度だったから、寧ろかっこいいなんて誇りにさえ思っていた。