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暗闇で恋しましょう

第24章 救われたんだ②

思い、続けて。



そうじゃなきゃ、当たり前じゃなきゃダメなんだよ

当たり前だと思っていなければ、嬉しいと感じてしまえば、またあの望みが出てきてしまう

叩かれるのも、冷たい視線も、もう懲り懲りなんだよ



怯え、続けて。


そうしていつからか、男は表面だけで飾るようになった。


褒める声。羨む声。


それら全てに対する嬉しさも喜びも、笑顔ですら。



























“すごいな!×××!!”



また、褒め言葉。


はぁ、と思わず聞こえないように溜息が漏れてしまう。


感じてもいない嬉しさや喜びを取り繕うのは、結構疲れるのだ。


もういっそ、褒められない子にでもなろうかと考えたこともあった。


だけど、それはそれでまたいざこざがありそうで。

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