
暗闇で恋しましょう
第25章 救われたんだ③
こいつ、寝やがった……
全く認識のない男に、少し離れているとはいえ、いきなり隣で寝られてみろ。
何かを強いられていなくても、その場の居辛さは格段に上がる。
しかし、やはりどうしたって体は動きそうにない。
昼休み終わるまで、ずっとこのまま?
地獄かよ……
何が嬉しくて男の寝息なんぞ
思っていれば、隣が動く気配。
起きたのかと見遣れば、嫌そうな顔は至極嫌そうに変化していて。
“……………寝づれぇ”
そりゃそうだろ
俺が居辛ぇのに、あんたが寝やすかったりするかっつーの
寝ようとしたことがむしろすげぇよ
しかし、これは好都合。
そう思っていただけたのなら、ぜひ立ち去ってください。
