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暗闇で恋しましょう

第25章 救われたんだ③

甘夏は一体、何を思ってこんなクソみたいな話を聞いているんだろう。


恐怖?それとも、同情?


何にしろいい感情で無いことは明白だ。



こんな人を父に持つ俺も軽蔑される?




あぁ、それは……ひどく悲しいな





それでも、男の足は未だ動かない、ままーーー



















「………もう、終わりました?」









さもだるそうないつもの声。


いつの間にか下がっていた視線が、導かれるように上がっていく。


目に入ったのは、息子である男よりもしっかりと父を見据える甘夏。



甘夏………



「話はもう終わったのか、と聞いてるのです」

“………”

「黙る、ということはそういうことだと勝手に解釈させていただいて、1,2点、俺からも修正させてもらいたい」


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