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暗闇で恋しましょう

第27章 恋………なのか……?

そんなの私を包む温かさと、背にある手の感触ですぐに分かる。


でも、混乱の方が先立って、どうにも状況整理が追いつかない。


そんなことひぃちゃんにとっては、構うことではないらしいく、ひぃちゃんは手の力を強める。



「ひ、ひぃちゃ」

「これは恥ずかしいのか。本当、基準分かんねぇなぁ」



私は貴方が分からない。


一体、どうしたってこんなことを。


おかげで、さっきまでのもやもやも感情の昂りも全部吹っ飛んでしまった。


あわあわする私をあやす様に、ひぃちゃんはゆりかごの如く、動き出す。


優しく、温かく、ゆっくりと。


ゆらゆらゆらゆら………



うと………



自分でも驚いた。


極度の緊張からの解放と感情の起伏による疲れ。


双方が同時に来たとはいえ、こんなくらいで眠気がくるなんて。


本当に、赤ん坊並の単純さだ。

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