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暗闇で恋しましょう

第32章 遊園地

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屋根がある休憩場所で、一休み。


目に冷えたタオルを乗せ、かくは冷や汗。


まさにグロッキー。


……………な私。


ひぃちゃんではなく、まさかの私がノックダウン。


自分が絶叫系に、ここまで耐性がないとは思ってもいなかった。


対するひぃちゃんの涼し気なこと。


乗る前後で表情は全く変わらなかった。


過去話の“人に酔った”っていうのはなんだったんだろうか。



はったりだったんでしょうか………



私のなんとも言えない気持ちなど露知らず。


ひぃちゃんはぱたぱたと団扇で仰いで、私に風を送ってくれていた。


一定のリズムで送られるそれは、何とも心地よい。

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